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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2007年1月号

代表世話人からの新年メッセージ

労働組合との共闘が肝要

吉田 伸


 広範な国民連合の皆さん、明けましておめでとうございます。
 昨年十一月、愛知で行われた第十四回全国総会は、開催地・愛知の皆さんの決意と努力により、大きな成果をあげたと思います。愛知の世話人、賛同人の方々に敬意を表し、お礼を申し上げます。
 さて昨年九月、長期政権の座にあって国民無視の改革政治を強行してきた小泉内閣はしりぞき、事実上禅譲の形で安倍内閣が登場しました。
 安倍首相は冒頭から「美しい日本を」と強調していますが、もともと日本は春夏秋冬に恵まれ、人情の厚い情緒ある国でした。良い意味での縦型社会であったはずです。こうした日本の社会、風土がグローバリズムという名のもとに大きく変わりました。強者が弱者をかばう武士道の精神もなくなり、弱肉強食の世界になりました。これらはすべて、安倍首相が小泉首相の女房役として支え、今また自らの政権で推進している政治のあり方によるものと思われます。
 この間の政治は、強者をかばい弱者に対しては厳しい対応でした。庶民への増税、福祉の切り捨てによって、格差社会はますます広がると思われています。このようなもとで、中小零細企業間における競争の激化、労働者間の競争等は、いっそう自らの首をしめることになります。中小零細企業も労働者も、団結して強者に立ち向かい、共に豊かになる道を歩むことが求められているのではないでしょうか。
 広範な国民連合はこれらの課題について、どのような取り組みを行うのか、よく検討しなければなりません。お隣の国・韓国での労働運動、市民運動が良い教科書になると思います。
 昨年も申し上げましたが、組織は「音に聞こえる」「目に見える」ようにならなければなりません。労働組合との共闘も視野に入れ、悪政を正道に導く闘いが必要です。本来、労働組合には、自らの要求の実現と政治を正しく導く任務があります。この観点から、各地での労働組合との共闘が肝要であると思われます。
 さて、第十四回全国総会が成功裡に行われました。本年は、記念すべき第十五回総会を迎えます。五年、十年は一つの節目になります。私たちは、この間の総括を各地で行い、闘いのなかで組織を飛躍的に前進させ、この記念すべき総会を新たな発展への跳躍台となる総会にしようではありませんか。
 最後に、新しい年が広範な国民連合に結集する皆さんにとって、実り多い年でありますことを祈念申し上げて、新年のあいさつとします。