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イラク復興支援特別措置法案に反対しよう

2003年7月2日
自主・平和・民主のための広範な国民連合代表世話人


 アメリカは国際法や国連憲章に反してイラクに武力侵攻し、おびただしい数のイラク人を殺し、フセイン政権を崩壊させて、イラクを軍事占領しました。アメリカが武力攻撃の理由にした大量破壊兵器はいまだに発見されておらず、大量破壊兵器の証拠なるものが偽造文書であることが明らかになりました。イラク戦争は、ブッシュ大統領が世界にウソをついて行った侵略戦争だったのです。
 アメリカ占領軍に対するイラク人の怒りは日毎に高まり、ブッシュ米大統領が戦闘終結を宣言した5月1日以降も、米兵や米軍施設への攻撃が激しさを増し、米軍の死者は50人を超えています。米軍の掃討作戦や発砲によるイラク人の死者もあいついでいます。

 小泉内閣はアメリカの要求に従って、米軍が軍事占領し、いまだに戦闘がつづいているイラクに自衛隊を派遣するため、イラク復興支援特別措置法案を国会に提出しました。政府はこのイラク特措法によって、1000人規模の陸・海・空自衛隊のイラク派遣を想定しています。日本を守ることとは無関係に、機関銃などの武器で武装した自衛隊をイラクに派遣することは、専守防衛の国是とあいいれません。

 国際法に反する先制攻撃を正当化し、不法な米軍の軍事占領に加担するイラクへの自衛隊派遣は、アメリカに忠誠を誓う証であって、イラク国民のためではありません。
 イラク特措法は、先に成立したテロ特措法、有事法制とともに、「戦争ができる国」づくりの一環です。明白な憲法違反であり、憲法改悪への地ならしでもあります。
 すでに米英両国の占領軍に向けられているイラク人の怒りは、米軍を支援する自衛隊にも向けられます。憲法に反する政府の行動で、同じ国民である自衛隊員の生命を危険にさらすことになります。
 イラクのみならず、広くアラブ諸国で得ていたわが国への信頼は失われ、日本による侵略を経験したアジア諸国は日本への警戒心を強め、わが国の国益は大きく損なわれます。

 私たちはこのようなことは断じて許せません。イラク復興支援特別措置法案に反対し、その廃案を要求しましょう。日本の進路を危険な方向に引き込む日米安保条約の終了、日米平和友好条約への転換を要求しましょう。広範な国民が手をつなぎ、行動に立ち上がりましょう。

 2003年7月2日

               自主・平和・民主のための広範な国民連合
                  代表世話人 大槻勲子 福地曠昭 伏見康治
                           槙枝元文 武者小路公秀 本島等