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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2003年3月号

隅谷三喜男先生のご逝去を悼みます

二〇〇三年三月一日
広範な国民連合全国世話人会議


 二月二十二日、隅谷三喜男先生が多臓器不全で逝去されたとの報に接し、私たちは悲しみに耐えません。
 先生は日本の反核運動が分裂、混迷していた当時、核兵器廃絶運動の連帯に献身され、あまつさえ先生ご自身が癌で五年の余命と宣告されるなかで、「核兵器は地球の癌」と喝破され、核兵器廃絶の一点で連帯するよう訴えられました。
 先生は米軍基地が集中する沖縄の人々の痛みに無関心な本土の現状を憂え、『沖縄からの問いかけ』を著し、沖縄サミット開催に際しては沖縄懇談会の中心となって、サミット参加国に米軍基地撤去を議題とするよう要請されました。
 さらに昨年には、「二十一世紀・日本の進路」研究会の座長として、すでに半世紀を超えた日米安保条約による日本の屈辱と沖縄の苦難の解決を求めて、「日米安保条約を日米平和友好条約に」との提言をまとめられ、それを『従属国からの脱却』と題して出版されました。
 先生は陰に日向に私たちの運動を励まし、適時適切な示唆を与えてくださり、日本の自主、平和、民主のために全力を尽くされて、その惜しまられてあまりある人生に幕を閉じられました。
 いま、ブッシュ政権は国際世論に背を向けてイラク戦争に踏み切ろうとしており、小泉内閣はそれを無条件に支持して、全世界に従属国ぶりをさらけ出しています。先生が主張されたように、今日ほど従属国からの脱却が求められている時はありません。
 私たちは先生の遺志を受け継いで、対米従属から自主・独立国家へと日本の進路を転換するために力を尽くす決意であることを、ご霊前にお誓いいたします。
 隅谷三喜男先生、安らかにお眠り下さい。