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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2003年3月号

中小商工業者の声


連帯保証人制度の改革を

 「中小企業を殺すな」(月刊「日本の進路」〇二年十月号)を読み、本当にいつも考えていることを、代弁してもらっているようで有り難く思いました。
 中小企業はいつも危険と隣合わせで、生きています。銀行の借り入れは、個人保証付きで、しかも「夫婦」で連帯保証人になりますから、破綻がおきれば一家全滅となり、ホームレスになるか自殺するかどちらかの選択になります。大企業は何千億円のお金も債務免除してもらい、責任をとるのは形だけ社長が退任することで幕引きとなってしまいます。大企業はそこまでの間に金利減免なども受けていて、中小企業から挙げた利益を注ぎ込んでいます。
 十二月にテレビで平沼経済産業大臣が発言しておられましたが、連帯保証人制度は厳しいと思うとのことでした。大臣にそのような認識があれば、何とかこの連帯保証人制度を変える事も可能なのではないでしょうか。
 たとえば、連帯保証人夫婦二人に各一千万円ずつの免除を与え、破綻した後の生活の保証を打ち出すようにすれば、自殺者も減りホームレスも減ることになります。銀行も仮に事業者の借り入れの保証人であれば、破綻に行き着くまでに随分と儲けを得ていると思われます。また保証人が一万人いたとして一千万円ずつ免除しても一千億円にしかなりません。大企業に何千億円ずつ免除していることから考えても、一万人の家族ふくめて五万人近い人の命が取り留めれます。中小企業には当然の如く連帯保証を求め大企業には何も求めない姿勢は許されるものではありません。
 どうか今日この問題を、大きく取り上げて世の中にアピールして頂きたいと念願する者であります。毎日地獄の底を見るような不安と焦燥の中で事業の運営をして、この先何が待ち受けているのかと思うと、寒気が致します。
 どうか連合さんが音頭を取って連帯保証人制度を改革させるべくご尽力下さい。大いに期待しています。



モラルなき銀行に振り回されて


 まったく同感です。私共も銀行の豹変ぶりには驚きました。そして銀行の無能、無策にも落胆しました。銀行として、企業としてのモラルの低さにもガッカリしました。
 みずほ銀行を主要銀行にしたのは、今から七年前、取引先が急に倒産し、多額の債務をかかえ困っていたとき、それまでの主要金融機関(信金)から手形の割引の限度額を、三千万から一千万に減額してくれとの連絡を融資担当者から受けました。取引先が倒産した為、割った手形の回収、不渡手形の回収等で、一千万以上の現金を作らなければならないことに加え、割引手形が出来なくなるという二重苦を受けました。
 その頃信金では支店長と融資担当者が変わったばかりで、担当者とはあまりいい関係とは言えず、話もあまりしなかったのです。その信金も同じ取引先の倒産で、多額の債務を負っていました。それまでは、融資をお願いしますと言っていた銀行に、急に融資もストップ。手形の割引もストップ状態を宣告され、我々は急場しのぎの方法を全部止められました。バブルもはじけ、不況の真っ只中でがんばってきたのですが、金融機関にはガッカリし、なんとか金策を全力で行って、やっとしのいできました。
 その時銀行は一つだけでは危険だと感じ、もう一行探すことにして、今度はこちらから銀行を選び、面接をしようと思い立ち、各銀行の担当者に来てもらい、話をして旧第一勧銀に決めました。支店長とも話しをし、支店長も会社に来てくれました。今回みずほ銀行になり、支店長も変わり、融資の担当者も変わり、二〇〇二年十一月急に電話が来て、担保の評価がしたいので調査代金八万円を出してくれとのことでした。私はこれ以上融資を受ける気がないので断りました。すると急に二〇〇三年一月から金利を上げると言い出しました。融資の担当者の無能ぶりで決まったのでしょうが、返済の途中急に大幅に金利を上げるというのは今まで経験したことがなかったので、(世間の金利が上がっている時は別ですが)驚きました。私はその融資担当者とはまったくソリが合いませんでしたので、それも大きな原因だと思いますが。ただみずほ銀行は、いろいろなところで同じようなことをやっていると評判になっているので、多分銀行自体がモラルもへったくれもなくがむしゃらに利益だけ追求する為に、無能な担当者に調査を依頼し、解析もしないままデータだけで判断する方法をとっている結果だと思います。そして今回は前回と反対に、メインバンクをみずほ銀行から、信金に戻しました。信金の支店長、そして担当者とは密に連絡を取り合って、みずほ銀行には融資全額を返済し、その後信金から融資を受け、一・五%位の金利差になっています。
 いずれにしろ身勝手な金融機関に振りまわされてばかりいる中小企業に対して、理解を示してくれる行政機関とか、何かが無いと、普通の企業は全部潰れてしまいます。優秀な中小企業というのはほんの一部で、それもいつ普通の中小企業になるか、紙一重です。大企業でもどんどん潰れていく現代、普通の中小企業は不況の真っ只中で風に向かって最先端に立たされているのです。良いときもあれば悪いときもありますが、今は普通で悪い状態です。それが理解も解析もできない、エゴだけの銀行、モラルのかけらもない銀行と、無能な融資担当者に振り回されている中小企業にとって、地域の行政機関は、もっと密に調査をして、手を差し伸べなくてはならないと思います。
 そしてそれこそが今一番大きなやらなくてはならない仕事ではないでしょうか? 多くの人が団結してこの危機を乗り越えていかなくてはならないので、このような行動には積極的に参加賛同をしていきたいと思います。


なぜ大企業にだけ税金投入か

 お知らせをありがとうございました。日々、必死ゆえ、日本橋の若手経営者の動きがあること自体を存じませんでした。
 「広範な国民連合」そのものは活動範囲もそれこそ広いようですから私にはすぐに具体的なアクションがとれるとは思いません。
 しかし、中心メンバーの方へのインタビュー中、率直な飾りの無い憤りはよく理解できますし、私自身の経験ともオーバーラップする点があります。ここ数年は顧客や知人の経営者も多く廃業に追い込まれておりますし、私自身も抜き差しならぬ状況でこの十年を何とか生き抜いては来ました(まるでゾンビのようにですが…)。大企業にだけ税金投入するならば、同等権利として大企業の一人当たりの頭数で金額を割り出して、零細にも平等に徳政令でも発布しろと言いたいところです。
 二十五年間、零細企業の合理化(決して人を切れない合理化でしたが)を手伝って参りました。今ではようやくIT化などという流行になってきましたが「人が働く職場」であることは昔から何も変わらないのです。
 私は私の職種と信念において、自らの仕事を通して零細・中小企業とともに現状を打開して行きたいと思います。
 商社は情報の独占を失って没し、金融は本来価値を見失って没し、建設は既得権益をはがされ没しました。
 インターネットという武器を手に、今後は大手中心の社会構造である必要が無いことの実証を地道な仕事を通してやって参ります。仲間は徐々に増えていますよ!
 長くなりましたが、主義主張・思想・団結というと敬遠してしまう向きも多いとは思いますが、現実に照準を絞って是非とも頑張ってください。私も毎日どこかで縁の下の、あるいは草の根……くらいのことはやっていることでしょう!