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米原潜による「えひめ丸」沈没事故に抗議する

 米海軍の原子力潜水艦「グリーンビル」は2月10日、ハワイ沖で、宇和島水産高校実習船「えひめ丸」に衝突し、実習船を沈没させ、4人の高校生を含む9人が行方不明、12人が重軽傷という一大惨事を引き起こした。
 原因は米原潜が浮上する際の注意義務を怠ったことは明白である。米原潜は事故後も、被害者を監視するだけで、なんらの救助活動を行おうともしなかった。
 私たちは米国政府と米軍に激しい怒りを覚え、厳重に抗議する。
 米大統領は自ら被害者と家族に謝罪し、9名の行方不明者救出にあらゆる努力を投入すべきである。「えひめ丸」を一刻も早く引き揚げ、原因究明を急ぎ真相を公表するとともに、犯罪的事故を引き起こした責任者を厳しく処分し、米国政府が一切の責任を負うことを日本政府と日本国民に約束すべきである。

 森首相は事故の報告を受けた後も公人としての立場を忘れ、平然とゴルフを続けた。その後の対応も、米政府に対する人命軽視への厳重抗議はもとより、徹底的な救助活動の要求という姿勢が見られない。私たちはこのような政府の姿勢にも激しい怒りを覚える。
 政府は米原潜の入港拒否を含むあらゆる措置をとって米国に抗議し、徹底的な救助活動、原因究明などを要求すべきである。

 米原潜は1981年4月にも、鹿児島県沖で愛媛県の貨物船「日昇丸」にあて逃げし、2人を死亡させた。沖縄県における1995年の少女暴行事件、昨年、今年と連続して起こした女子高校生へのわいせつ事件など、米軍による人権無視は枚挙にいとまがない。在沖縄米軍のヘイルストン四軍調整官が沖縄県知事を「頭の悪い弱虫」と愚弄した事件も根は同じである。米軍は世界のいたるところでわが物顔に振るまい、他国の人々の人命を軽視し、人権を無視しているのである。
 このような米軍が日米安保体制のもとで、日本の近海を徘徊し、日本の負担で日本の領土に米軍基地を建設・占有し、民間港や民間空港まで自由に使っている。日米安保条約を終了させないかぎり、この種の事件や事故はなくならない。
 私たちは日米安保も米軍基地もいらないとあらためて声明する。これはすべての日本国民の声である。国民みんなで声をあげようではないか。

     2001年 2月 13日
           自主・平和・民主のための広範な国民連合常任世話人会議