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自主・平和・民主のための広範な国民連合
月刊『日本の進路』2000年10月号
 

現場で働くヘルパーさんたちが集まって
コムスンに労働組合ができました


全国一般全国協議会コムスン労働組合委員長 岡部 廉


 でも、会社はひどい組合つぶし!
 人権侵害! 
 懲戒解雇! 監視労働!
 「暴行事件」でっち上げ!
 こんなこと許されない!


 在宅介護の「コムスン」に
 
労働組合結成
 二〇〇〇年九月九日、在宅介護の大手「コムスン」に労働組合が結成されました。コムスン労働組合(全国一般全国協加盟)といいます。コムスンではまた、リストラが計画されています。「この会社どうなんだろう」という会社のサービス提供に対する不安、不満を全国のみなさんは持っておられると思います。わたしたちは労働組合を結成することで、会社と対等に話し合い、改革し、こんな皆さんの不安を少しでも解消しようと思い、たちあがりました。

 労働組合の結成の趣旨

 会社は、六月に千六百人に上る希望退職を募るリストラをおこないました。しかし、経営状況は好転せず、八月にあらたに拠点を五百から五百五十に絞る統廃合計画が発表されました。さらに収益構造を好転させるために、九州からだけでも百五十名のケアスタッフの三ヶ月から六ヶ月の東京長期出張、訪問入浴スタッフの関東への長期出張が指示されています。しかし、これはいつ帰れるか分からない片道切符です。事実上の退職強要です。
 また、営業職の組織として「ハートフルサポート室」なるものを設置しました。しかし、ここでは、達成不可能な数字をノルマと課し、賃金大幅ダウンの労働条件の不利益変更を取るのか、退職を取るのかという二者択一を迫ることで、ここでもまた、事実上の退職強要がおこなわれようとしています。
 「高齢者の尊厳と自立を守る」。言い換えれば、「人間の尊厳と自立を守る」ことを標榜する会社が、そこで働くものに対して無理な長期出張を強いたり、達成不可能な成果を要求し、結果としてお払い箱にする形で退職強要をするということが許されていいのでしょうか。
 表向き、会社経営陣からの指示では、今回の統廃合では解雇はしないということが言われています。しかし、会社経営陣は責任を回避しようとしているとしか、私たち現場で働くものには映りません。とくに現場で働くスタッフは、長時間の労働、深夜の一人勤務に耐え、いまも毎日ケアの提供を行っているのです。
 わたしたちは、スタッフの労働条件や待遇を考えず、「駒ねずみ」や「働き蜂」としかおもわない経営のありかたには強い批判をもたざるをえません。辞めさせるために、長期出張を強いたり、侮辱的な労働を強いることなど許されるはずもないではないですか。
 このような会社の現状の中で、わたしたちは、計画性の欠落した会社の経営方針を糾すために、労働組合を結成しました。なしくずしのリストラを繰り返し雇用責任をとろうとしない経営陣に対して、労働組合を結成することで自らの手で雇用と労働条件を守るために立ち上がりました。わたしたちの求めるものは、労使が対等に話し合い、労働条件、待遇を決定するあたりまえの労使関係の構築です。
 経営陣は次のようにいいます。「ベンチャーのいいところは高速ターンのできるところ」。しかし、これ以上の無計画で際限のないリストラをするのは会社経営のイロハが間違っていると思います。また、次のようにもいいます。「ここはベトナム、中国と思ってほしい」。しかし、日本の労働法規を無視したでたらめな労働条件を許すことはできません。
 会社経営陣は、このような際限ないリストラを招いた経営責任を回避することなく、現在の事業計画の失敗をはっきり認め、全従業員に謝罪すべきだと思います。その上で雇用責任をとる最大限の努力をすべきだと思います。

 会社が組合員を監視

 組合は九月九日に結成され、九月十四日に会社に結成を通告しました。しかし、九月二十日、組合員が多数をしめる九州事業部に十数名が突然訪れました。関東事業部統括が九州事業部に入り、九州事業部統括になることが発表されました。あまりに突然の事態に事業部職員は驚くと同時に説明を求めました。
 それどころか、東京から派遣されたスタッフが九州事業部の職員の横にたって業務を監視する、さらには、発言を記録するということまで行われだしました。
 このような人権侵害の事態に組合員をはじめとした全職員は当然のように抗議をしました。事業部の多くの人が所属するコムスン労働組合は、このような人権侵害と労働組合員に対する差別に抗議して、四時三十分から三十分のストライキをしました。

 懲戒解雇、会社の暴力事件でっち 上げを許さない

 このストライキを会社に通告するなかで、会社側の人間が小さな声で「痛い」といってうずくまったのです。合図したように会社側は警察、救急車に携帯電話で電話しました。翌朝になって組合員三人は「暴力行為」の「犯人」にされていました。
 しかし、これはまったくのでっち上げであることは明白です。一人は現場におらず、もう二人も何もしてません。そもそも暴力行為がなかったのですから。マスコミの撮影中という衆人環視のなか、しかも、被疑者とされた一人はマスコミの取材を受けて現場にいなかったのです。
 これが会社のいう「九州事業部での暴力行為」の真相です。会社はでっち上げは百も承知で、短時間に決着をつけるとばかりに、「暴力事件発生」のデマキャンペーンを全国に流し、事実なんてどうでもいい、さらなる懲戒処分で組合をつぶせればいいんだとばかりにキャンペーンを張っています。
 さらに組合結成を支援してきた九州事業部の責任者に対しては九月二十三日、業務命令違反をでっち上げ懲戒解雇をしました。事前に組合加盟通知を送り、転勤命令に対する話し合いを要求していたにもかかわらず、問答無用、一度の話し合いもない懲戒解雇です。
 こんなことは許されません。

 監視労働、暴力支配
 本当にこれが介護の会社なの


 そして九月二十五日朝、九州事業部は驚くほど一変していました。親会社のグットウイルから風体の悪い人物が多数のりこんで、駐車場のシャッターを下ろし、入り口にガードマンを配置し、出社する社員を威圧、監視していました。懲戒解雇と監視労働、不当な「暴力事件でっち上げ」に抗議するわたしたちに「警察」を呼べと怒鳴り、介護職員にも「早く仕事をしろ」と怒鳴りつける始末です。信じられない振る舞いをしているのです。会社は完全に異常事態です。
 でも、コムスン労働組合は脅しに屈しません。九州事業部の責任者であった中尾組合員の不当解雇の撤回を地裁と地労委に提訴と申立をおこないました。また、監視労働、不当な自宅待機に対して、労働委員会へのあっせん申請も行いました。さらに、連日のように会社の前で抗議行動も行っています。組合つぶしには絶対にまけません。
 みなさん。これが、あの全国にコマーシャルを流している在宅介護のコムスンの職場でおこっている現実なのです。真実を知っていただきたいと思います。そしてご支援よろしくお願いします。

(激励先)
全国一般全国協議会
コムスン労働組合

福岡県北九州市小倉北区
金鶏町2‐1‐103
TEL&FAX 093(653)2069
E-mail okabe77@mocha.ocn.ne.jp